順番としては、前後してしまいますが、やはりご質問の多いインターネット回線の導入について、まとめてみます。

ネット回線の種類
昔は、固定電話回線を使う方法しかありませんでしたが、現在は複数の方法があります。
回線の速度も様々な選択肢がありますので、環境と予算とでお考えいただければと思います。

1.ひかり回線
回線自体は、大きく分けて、NTTが敷設するものと、各地の電力会社が元となっている回線(※1)の2種類あります。

NTTの場合、「フレッツ光」等のサービス名で提供されていますが、これは、回線の提供だけで、申し込みの際には、インターネット接続業者「プロバイダ」を指定する必要があります。(他の回線から変更の場合はそのプロバイダを継続できますので必須ではありません。)
いくつかのプランがありますが、100Mbpsが一般的です。

電力系の場合は、基本的に回線=プロバイダと、一本化されていますが、他の回線から変更の場合などに対応するため、回線のみの契約もあります。
こちらもNTT同様100Mbpsが基本ですが、少し速度を落として、その分料金を安くしたプランを用意している業者も現れ始めました。

※1
東京電力エリア:ひかりone(au)
中部電力エリア:コミュファ光
関西電力エリア:eo光
中国電力エリア:メガエッグ光
四国電力エリア:ピカラ光
九州電力エリア:BBIQ光
沖縄電力エリア:ひかりふる

北海道・東北・北陸エリアでは、電力系の光インターネットのサービス会社はありません。
ひかりoneは、auのサービスのため、全国から申込み可能ですが、東電エリア以外では、NTTフレッツ経由となります。


※最近「1G」を売りにするプランも出てきましたが、これは家の外まで 1Gのラインがきて、家内には100Mbpsとなります。従来は100Mbpsといっても、他の加入者との割り振りで、フルスピードが出ることが、ほとんどないのを改善するためのプランの様です。




2.ADSL回線
基本的には、NTTの固定電話回線を使用したインターネット接続です。
工事はNTTの局内だけで済み、家内には、プロバイダから送られてくるモデム(電話線を電話用とネット用に分けてパソコンに繋げる装置)を電話線につなぐだけです。
フレッツ光同様、プロバイダを選択し、セットで契約することになります。
通信速度によって1Mbps〜47Mbpsまで、6つのプランがありますが、ADSLの弱点であるNTT局からの距離が離れると通信速度が遅くなることにより、立地によっては、希望できないプランもあります。
電話線がなくても、加入権なしでの設置も可能です。
また、電話自体は携帯などで済んでしまうという場合は、ADSL専用線として「タイプ2」というプランにすれば、電話を使わないので基本料金も発生しません。ただし、その分ADSL回線使用料は割高になっていますので、月額としては電話を使う「タイプ1」とほとんど差がありません。

他に、 KDDIの「メタルプラス」のようなNTTとは別の電話回線を利用したADSLもあります。

3.CATV回線
家庭用のケーブルテレビ回線を利用したインターネット回線。
自宅がCATVのサービスエリア内で、そのCATVがネットサービスをやっていることが最低限の条件となるため、どこでも自由に選べる選択肢ではありません。
回線契約=プロバイダ契約となります。

メタルケーブルと光ファイバーのハイブリッド化が進められていて、家内まで1Gbpsという高速サービスを提供するCATV(KCN社)も登場しています。
CATV回線の場合、CATV会社がルーターとなって、会員をプライベートIPで接続する所も多く、会員はスイッチングハブだけで、複数のパソコンをネットに繋げることができる場合もあります。
テレビ+ネット+電話の複合サービスを提供するところもあります。
 
4.電波系
屋内に回線を引き込まず、携帯電話のように電波でインターネットにつながる回線。
専用の送受信機をパソコンに取り付けることで、 サービスエリア内であれば、屋内外場所を選ばずどこででも利用できます。
従来は、通信速度の遅さと高額になる料金がネックになっていましたが、WiMAXなど高速な回線が登場し、合わせて価格も、落ち着いてきました。
さらに、モバイルルーターの登場により、複数の機器を同時にネットに繋ぐことが可能になり、普及が進んでいます。


電波系は、サービスエリア内でも、周囲の建築物・地形等によって、電波状況が変わりますので、契約の前に↓のようなサービスで、お試しをお薦めします。


プロバイダについて

インターネットに接続を仲介する業者さんです。
インターネットの普及が進んで、しばらくたつため、プロバイダ間の品質競争は大体落ち着いてきていて、どこを選んでもそれほど違いがないと思います。

ただ、月額使用料に関しては、加入時の割引条件等によって結構幅があるため、充分に吟味した方がいいと思います。

なお、プロバイダ契約をすると、メールアドレスが1つ与えられますが、プロバイダによっては、ホームページ公開用のサーバースペースを無料で使用できる場合もあります。
あと、迷惑メールフィルター、ウイルスチェックなど、付加サービスを提供しているプロバイダもあります。

<プロバイダの変更について>
月額利用料の見直しや、サービスの良いプロバイダへ乗り換えた場合、元のプロバイダから与えられていたメールアドレスは当然ながら使用できなくなります。
「プロバイダは変えたいが、メールアドレスはそのまま使いた」というような場合は、元のプロバイダは解約せず、最も安いプランに変更して、別途新たにプロバイダ契約をするという方法があります。

プロバイダによって多少異なりますが、月額数百円で、ダイヤルアップ接続が5時間可能というようなプランがあります。実際にダイアルアップ接続をすることはありませんが、メールアドレスを保持できます。

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